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補註西蔵通覧  近代チベット史叢書 8

補註西蔵通覧 書影
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山県初男・編著(改訂新版)
A5判・上製クロス装・函入・388ページ 2010年1月刊
定価:8000円+税 ISBN978-4-86330-038-5

秘境「西蔵」の風俗・歴史・文化を余さず概説!
陸軍の編纂による我国のチベット研究の嚆矢!

日本人にとって長らく未知の秘境であったチベット。河口慧海らによるチベット探検の報告が我国にもたらされたのは、時あたかも日露戦争の勃発した20世紀初頭であった。列強のせめぎあう内陸アジアに独自の勢力をもつチベットに、朝野の関心が集まっていた。本書は、当時陸軍きっての中国通として知られた山県初男大尉が、古今東西のチベット事情文献を参照しつつ、チベットの地勢・文化・歴史を細大漏らさず解説した名著である。我国のチベット研究の嚆矢となったこの貴重史料に、現代最新の分かりやすい註を多数付けた、チベット史・仏教史・アジア文化史・中国史等に必携の書! 巻末に写真・図版・チベット語文法解説付き。

「近代チベット史叢書」推薦文  小峰彌彦大正大学学長・仏教学博士)

 2009年は、1959年のチベット民族蜂起より50年の年にあたる。昨年の北京オリンピックの折りにも解放問題をめぐり、世界各地で解放を望む運動が顕在化したことは記憶に新しい。とはいえこの問題も、決定的な武力紛争までいたらなかったこと、さらには中国への配慮なども影響し、日本においての関心はそれほど高くなるには至らなかったのが現況である。だが、チベット問題は、当該の民族のみのことではなく、国際的にも重要な課題であることは間違いない。それ故、私たちはこの課題に真剣に向き合う必要があるが、そのためにはチベットに対する基礎的な知識を備えた上の正しい認識が不可欠となるのである。
 本叢書は「20世紀初頭から第二次世界大戦に至るチベットの歴史と民族文化」を学ぶ基礎的な資料としても重要であるし、チベット問題の原点を考察する上で貴重な材料を提供している良書である。青木文教氏をはじめとする著者の体験を通しての報告は、読者に多くの知識と示唆を与えるものと確信するものである。

著者略歴

編著者:山県 初男(やまがたはつお)
明治6年、新潟県に生まれる。陸軍士官学校卒。中華民国雲南省政府軍事顧問、八幡製鉄大治出張所長を経て、昭和19年末より上海方面で和平工作に従事。著書『東蒙古』『新支那』『老子の新研究』『中共領袖の素描』他。(1873−?)

目次

第一編
第一章 位置、境界、広袤、区分、人口
第二章 地勢
第三章 気候
第四章 人種
第五章 風俗
第六章 政体
第七章 宗教
第八章 言語、文字
第九章 教育
第十章 兵制
第十一章 貿易
第十二章 物産
第十三章 工芸
第十四章 寺廟
第十五章 交通
第十六章 都邑
第二編
第一章 史略
第二章 西蔵鎖国の理由
第三章 西蔵探検者
第四章 西蔵と露国
第五章 西蔵と英国の物産
付録
 西蔵語解説及び写真・図版
 西蔵語と玀々語の差別
 アムドワ及びパナカ地方発音の特性
 西蔵綴音表及び拉薩、巴塘、札隆の発音
 文字

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パンフレット→PDF:チラシ 「近代チベット史叢書」(表:553kb) (裏:310kb)


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