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トップページ >> 既刊・新刊 >> 河口慧海著作選集10 >> 河口慧海著述拾遺(下)

河口慧海著述拾遺(下) 河口慧海著作選集 第10巻

河口慧海著述拾遺(上)・書影
書影:クリックで拡大表示

河口慧海・著 高山龍三・編
A5判・上製クロス装・函入・336ページ
定価:10000円+税
(下巻)2015年5月刊 ISBN978-4-86330-070-5

河口慧海の新発見資料、多数収録!


仏教の原典を求めて、日本人で初めて鎖国中のチベットに踏み入った河口慧海。その慧海の手記・書簡や著述・対談・随筆など新発見の資料を、チベット文化研究会会長である高山龍三氏の精密な編集・校訂のもと公開。慧海の著作の背景に関する新情報など、慧海の新たな面を伝える貴重な資料を収める。チベット仏教や文化、仏教一般はもとより、チベットを巡る当時の国際情勢などの研究の上でも重要な資料である。

「中外日報」で採り上げられました!

編者略歴

高山 龍三 (たかやま・りゅうぞう)
1929年大阪生まれ、大阪市大・大学院修了、東京工大、東海大、大阪工大教授を経て、京都文教大教授を定年退職。現在、チベット文化研究会会長。主にヒマラヤ・チベットの民族誌研究、近年は河口慧海の研究に従事。著書『河口慧海 人と旅と業績』『展望 河口慧海論』『河口慧海への旅 釈迦生誕地に巡礼した人びと』、共著『河口慧海日記』、河口慧海『チベット 旅行記』(5冊本)の校訂、「河口慧海著作集」の監修、編集など。

河口慧海(かわぐち・えかい) 1866-1945

仏教学者、僧侶。大阪府堺市生まれ。哲学館(現・東洋大学)、黄檗山万福寺に学ぶ。仏教の原典を求め、単身チベット探検を敢行、明治34年(1901)日本人で初めてチベットの首府ラサに到達する。大正2年(1913)2度目のチベット入りを果たし、チベット大蔵経等を将来する。帰国後、大正大学教授。著書『西蔵旅行記』『在家仏教』等。(1866-1945)

目次

第W部 チベット日本文化関係論
1 三謝の喜び
2 神歌や催馬楽のなぞまた解かる
3 神歌催馬楽の西蔵語に関する研究
4 謠曲神歌と催馬楽の新発見
5 拍板観覧とその語源の攻究
第X部 インド通信
1 河口慧海師の書信
2 釈尊入滅の地
3 ガガネンダラ・ナート・タゴール氏に就いて
4 発菩提心と仏蹟と恥辱
5 印度人と西蔵人
6 ドルガの祭(印度)
7 印度に就いて吾人の知らねばならぬ要点
第Y部 仏 教
1 仏教の本義
2 物價騰貴と仏教の簡易生活
3 戦後の活問題に対する仏教家の期待
4 『在家仏教』の抗議者に説明す
5 維摩居士の正体
6 宝蔵国師の讃
第Z部 チベット仏教
1 河口慧海師の演説
2 観音浄土の荘厳
3 西蔵とその国民の信仰
4 雪山行者西蔵詩聖 ミラレェパ伝
第[部 経典研究
1 漢語未訳の仏典に就いて
2 ネパール国古梵経
3 七百頌般若(波羅蜜多)経
4 西蔵語四本引照校訂の大日経に寄せる語
第\部 その他
1 黄檗実事録
2 高津柏樹老師宛書簡
3 東京植物学会例会記事
4 河口慧海書簡 大隈重信宛
5 堀至徳遺族宛書簡
6 スヴェン・ヘディン宛書簡
7 ひまらや山の陽と陰
8 原あさ子宛書簡
9 大暹羅国皇帝陛下に上る書
10 時についての経験
11 『正真仏教』成立関係書簡
12 蔵和辞典編纂について
13 謹んで釈尊御誕生の年月を訂正す
14 警索(赤倉不知庵入り口に掲げた板木)
15 法螺吹き放談会
16 荻原雲来讃
17 多田等観宛書簡
18 北村忠一宛書簡
19 『西蔵将来品図譜』に関する書簡

上巻補遺(第I部 探検談)
河口慧海師講話

付録
初出一覧
黄檗実事録と実事録   高山龍三(編)
河口慧海著作一覧    高山龍三(編)
河口慧海編年誌      高山龍三(編)
解 説            高山龍三

「河口慧海著作選集」推薦文  チベット文化研究会会長 高山龍三

百年余前、チベット探検僧としてもてはやされた河口慧海、一年余で再渡印、インド、ネパール、チベットに計一七年も滞在、仏教、チベット語、梵語を学んだ。帰国したときは五〇歳、彼の研究と著作はその後に始まる。あまりにも有名な『チベット旅行記』のみ取りあげられるが、日本におけるチベット学の祖として、請来した経典の翻訳、研究、チベット語学生の養成、未完に終わったが辞典編纂につとめた。慧海を扱った本や論文は日本だけでなく、中国、欧米にも及び、増え続けている。彼の仏教思想は改めて現代に問い直されている。彼は学究としての道をとらず、また僧としての地位に安住せず、行動する真の宗教者として一生を終えた。彼の請来した文献や多方面にわたる文物は、公共の機関に所蔵され、チベット文化研究に貢献した。そのいくつかの著作は復刻されたが、ここに現代人が読みやすいように、書籍化されるようになったのは、幸せなことである。

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