(序曲から)
結構レアな法律学入門書をお届けします。
どのあたりがレアかというと、まあいろいろあるのですが……。
物事を理解するための有力な方法として「身近な具体的な例で考える」というのがありますし、それゆえ日常生活を律する法律の代表例である「民法」を題材にする入門書が多いのですが、この本はよりによってたいていの人にとっては「身近でも具体的でもない」国際法を題材に取り上げているのです。それでもたいていの話は民法を題材にした時と同じように進んでいっています。
法律学が知識と暗記ではないということは、言い方を変えると「法律学は当て物ではない」ということです。法律の意味内容を明らかにするという点では意味内容を明らかにできないのはまずいのですが、さりとて「結論だけがあっていればいい」というものでもないのです。
国内法の場合、法システムが比較的整備されているために、説明がどうしてもシステムの説明になりがちで、そのシステムが当たり前であるかのようにされてしまう傾向が見られます。ところが国際法ではそれが当たり前ではないことを学びます。当たり前のようなことが実は当たり前でないことを書いてしまう……。これも入門書としてはレアかもしれません。
法律学の他の本を手にとってみて、わかったようなわからないような、なんとなくもやもやとしたものが残ったというあなたにとって、この本を読んだ後「ああ、そういうことだったのか」と理解してもらえたのであれば、もしくは逆に別の本を読んでいる時に「このことを言いたかったのか」と気づいてもらえたのであれば、この本は大成功です。
本書に登場するルフィミア・クリステンセンは、アークシステムワークス株式会社が所有するオリジナルキャラクターです。不許可での転載は禁じられております。
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