水戸史学の各論的研究
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但野正弘 著
A5判・上製・クロス装・函入・358ページ 2006年8月刊
定価:9000円+税 ISBN978-4-905849-50-6
日本近世史研究に必携!
「黄門様」として今も人々から愛される徳川光圀を生んだ近世水戸藩。その時代における数々の歴史的テーマを、深く掘り下げ、様々な角度から考察・検証。鋭い考証と明快な論述で綴る、「水戸史学」研究で高名な著者の半世紀に及ばんとする研究成果の粋!日本近世・幕末維新史研究者は勿論、茨城の郷土史愛好家も必携!
◎光圀の素顔、苦心の『大日本史』編纂
◎現代にも通底する近世の人口減少問題
◎今に遺る徳川光圀ゆかりの地を訪ねて
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著者略歴
但野正弘(ただの・まさひろ)
昭和15年7月、茨城県水戸市に生まれる。昭和34年3月、茨城県立水戸第一高等学校卒業、昭和38年3月、茨城大学 文理学部 文学科
史学専攻卒業、昭和38年4月〜 (静岡県)浜松日体高等学校教諭、昭和44年4月〜 茨城県立岩瀬高等学校/同水戸第一高等学校/同茨城東高等学校の各教諭、平成13年4月〜 (千葉県)植草学園短期大学教授。水戸史学会理事・事務局長/財団法人日本学協会理事 幕末維新水戸有志を偲ぶ会理事、他に、藝林会/神道史学会/軍事史学会の各会員。
著書:新版佐々介三郎宗淳/桜田烈士蓮田一五郎/水戸城本丸史談/若き日の水戸黄門/史跡めぐり水戸八景碑/藤田東湖の生涯/黄門様の知恵袋/梅ケ香の軌跡/水戸烈公と藤田東湖『弘道館記』の碑文
共著:水戸の道しるべ/水戸史学先賢伝/藤田幽谷の研究/水戸義公伝記逸話集/義公・烈公と慶喜公/その他数編 |
目次
まえがき(PDF)
上編 大日本史に関する探史各論
第一章 大日本史編纂と史料蒐集の苦心
はじめに
一、出典註記の意義
二、史料蒐集の努力
三、他藩領史料採訪の苦労
―貞享二年の採訪
四、史料蒐集の実態―所蔵者の反応色々
五、史料や書籍の取り扱いに留意
六、史料閲覧を熱望する光圀書簡
おわりに
第二章 太平記・参考太平記・大日本史
はじめに
一、『参考太平記』の編修
二、考証例その一
「後醍醐天皇崩御の年次について」
三、考証例その二
「米価公定と糶(米穀販売)令の年次について」
おわりに
第三章 大日本史編纂の「義例」について
―「修史義例」と「対読随筆」の全文―
はじめに
一、「義例」関係の編年
二、所在不明だった「修史義例」の出現
三、「修史義例」全文
四、同じく所在不明だった「対読随筆」の出現
五、「対読随筆」について
六、歴史館本・飯田本「修史義例」の性格
おわりに
第四章 大日本史編纂の「義例」について
―初期段階・寛文期の「修史条例」―
はじめに
一、現存の「修史条例」について
二、「修史条例」の内容特色と作成の時期
三、「本朝通鑑条例」との条文比較
四、光圀史観の独自性の胚胎
五、付記
おわりに
第五章 大日本史編纂経費「三分の一説」等の
根拠は? ―通説化する不確かな伝聞―
はじめに
一、「三分の一説」
二、「八万石説」及び「八万石、三分の一説」
三、「八万石と三・五分の一説」
四、「三万石、五万石、七万石」説の影響
五、「十万石説」及び「十万石、三分の一説」
六、「五万石説」
おわりに |
中編 水戸史学諸問題の探史各論
第一章 松平(伊達)綱村宛「義公書簡」の
真偽について―「多賀城碑」修復と
『扶桑拾葉集』贈与をめぐって―
はじめに
一、「義公書簡」とその来歴
二、「義公書簡」偽作説の発端と論争
三、田中義成氏の水戸義公(光圀)批判
四、『扶桑拾葉集』に関する「義公書簡」の
内容について
おわりに
付《伊達家関係略系図》
第二章 水戸光圀寄進と伝えられる
小湊誕生寺蔵の茶釜「法華堂」
はじめに
一、茶釜「法華堂」の名称の由来
二、小湊誕生寺所蔵の「法華堂釜」
三、駒込大乗寺日華という人物
四、水戸光圀と大中院日孝および「法華堂釜」
五、問題点のまとめ
おわりに
第三章 弘道館教育の反省と本開館
―特に寄宿寮問題を中心として―
一、仮開館から本開館までの推移
二、弘道館教育の問題点と改革
三、寄宿寮の問題とは
四、寄宿寮開寮の準備
五、寄宿寮の開寮と「御定」
おわりに
第四章 江戸時代後期の藩大名による
人口減少対策―水戸藩主徳川治保・
治紀・斉昭の育子政策について―
はじめに
一、水戸藩における財政と人口減少の実態
二、水戸藩主の対策T―六代治保・七代治紀
六代藩主治保時代
七代藩主治紀時代
・猿田玄碩
・岡野逢原
三、水戸藩主の対策U―九代斉昭
徳川斉昭の堕胎防止と育子政策
佐藤神符満の人工乳
藩主斉昭の人工乳の研究
斉昭の分家取立仕法
おわりに
下編 史遊余滴
第一章 水戸藩主徳川光圀の就藩回数について
―藩主時代は九回が正しい―
第二章 水戸光圀筆「彰考館障子題詩」について
第三章 富士山と水戸光圀
―京都大徳寺僧覚印の評から―
第四章 水戸光圀史跡「高枕亭跡」と「漱石所跡」
一、高枕亭跡
二、漱石所跡
第五章 水戸光圀と八溝山
はじめに
一、光圀の現役藩主時代と八溝山
二、光圀の西山荘隠棲時代と八溝山
第六章 水戸光圀と「桜川・玉簾滝・潮来」の
命名由来
一、水戸市の桜川(さくらがわ)の由来
二、日立市の「玉簾滝」(たまだれのたき)
三、潮来市の「潮来」(いたこ)の地名
あとがき (付、初出一覧)
主要人名・書名・件名等索引 |
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