「治安維持法」帝国議会議事録
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高等法院検事局思想部 編
A5判・上製函入・クロス装
定価:10000円+税 ISBN978-4-905849-83-4
かくして「天下の悪法」は誕生した!
帝国議会での質疑応答を全文掲載!
社会運動や思想活動を取り締まった、戦前の最も酷烈な治安立法として名高い「治安維持法」。同法案が上程された大正14(1925)年の衆議院・貴族院における質疑応答議事の一部始終を記録した議事録が、80年の星霜を経て今よみがえる!
法律学、政治学、政治思想史等の研究に必携の貴重な史料!
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「若し政府が一片の法令で危険思想が取締り得られると思つて居るならば、是は大変なる誤であります、(中略)...我国の無産階級には思想的にも、生活的にも、鬱勃たる不平と不満とが存するのであります、此不平と不満とが除去せられるならば、治安維持法などの必要は更にないのであります」(本書より・土屋興議員発言)
若槻礼次郎(内相)、幣原喜重郎(外相)、鳩山一郎、清瀬一郎(代議士)等も発言! |
目次
議 事
衆議院
第一読会
治安維持法案(政府提出)
若槻国務大臣提案理由説明
質 疑
委 員
委員長
第一読会の続
委員会修正案
委員長報告
質 疑
討 論
第二読会
治安維持法案に対する修正案
中村(啓次郎)議員修正案説明
討 論
第三読会
委員会修正案可決確定 |
貴族院
第一読会
治安維持法案(政府提出、衆議院送付)
若槻国務大臣提案理由説明
質 疑
特別委員
特別委員長
第一読会の続
特別委員長報告
質 疑
討 論
第二読会
第三読会
衆議院の議決同意、可決
索 引
総 論
各 論
付 録
○治安維持法(旧法)
○治安維持法を朝鮮、台湾及樺太に施行する勅令
○治安維持法を関東洲及南洋群島に施行する勅令
○治安維持法(改正)
○治安維持法研究資料 |
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治安維持法
国体(天皇制)や私有財産制の否認を目的とする結社活動・個人的行為を取り締まることを目的として制定された法律。1925年(大正14)公布。1928年(昭和3)緊急勅令で最高刑を死刑に変更、さらに1941年全面改正で取締範囲を拡大、予防拘禁を採用し、罰則を強化。1923年に関東大震災後の混乱を受けて公布された緊急勅令「治安維持ノ為ニスル罰則ニ関スル件(大正12年勅令第403号)」を前身とする。普通選挙法とほぼ同時に制定されたことから“飴と鞭”の関係にもなぞらえられ、1917年のロシア革命による共産主義思想の拡大を脅威と見て成立したともされる。当初は主として共産主義・無政府主義運動の抑圧を目的としたが、拡大解釈により思想・学問・政治活動の弾圧手段として濫用された。第二次世界大戦後の1945年、GHQの指令により廃止。 |
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